Question :
アサーティブコミュニケーションによって、改善知識が芽生えないのでは?と思っているのですが、コーチングによって相手に意識を持ってもらうことはできますか?
(2023/12 日系ITメーカー)
Answer :
ご質問ありがとうございます。
「改善知識が芽生えない」ということが少々理解できておりませんが、仮に「業務改善に向けた自律的な提案にならないのでは?」と捉えてお応えさせていただきます。
アサーティブコミュニケーションは、お互いの立場や主張を大切にした自己主張・自己表現のあるコミュニケーション手法です。
“お互いの立場や主張を大切に~”は、あくまで大切にすることであり、甘やかしたり、緩い関係になることではありません。また、アサーティブコミュニケーションは手法であって目的ではありません。
あくまで「ありたい関係をつくる」等が目的であり、そのために選択できる手法です。今回の研修でも「周囲を巻き込むリーダーシップ行動:TEAM」のうち、Assertive(関係をつくる)に効果的な手法の一つとしてご紹介しています。もし、相手を指導や成長を促す立場にあるのであれば、FESを活用し、
前提:
相手に「ありたい姿」や期待していることをしっかりと伝えた上で
Fact:
相手のありたい姿や期待値とのギャップ(本人も明らかに事実と分かるように)を伝え、
Emotion/Express:
自分が感じる想い(例:一緒に成長したいと思っている、何か支援できることがあればしたい、など)相手の感情も聴くこと
Suggest:
成長に向けた提案や改善策(例:○○プログラムで学んではどうか? 先輩の○○さんにチェックしてもらいながら進めよう)
等でアプローチが可能です。
アサーティブコミュニケーションとコーチングはとても相性が良く、相互に導入することで高い成果が生まれています。
ただし、上司部下間等の関係においては、信頼関係があること、メンバーのありたい姿や到達目標(目指す姿)を把握・共有していること、そして業務に対する基礎的な知識があることが望ましくなります。
もし、基礎的な知識が不足している場合は、コーチングよりもティーチングの分量を増やしす方が成果につながるでしょう。
相手のありたい姿と知識、現在のレベル感を考慮し、最適な手法を選択行動することをお勧めします。
今回は手法をいくつか学びましたが、指導や関係づくりに最も大切なのは、相手を観察し、期待をや感謝を言葉にし、対話することが最も大切だと感じています。
(アイズプラス 池照)
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FESについては、こちらのブログをご覧ください。
isplus1.hatenablog.com