イケてる人事部 みんなのQ&As

EQ、人材・組織開発に関するQ&Aを集めたイケてる人事部 ブログです

このブログについて【イケてる人事部 みんなのQ&As】

このブログは、㈱アイズプラスの研修、ワークショップ、
プログラムなどに参加した皆様からのご質問と回答を集めたものです。

※2024/3月現在、8つの組織 のべ1,157人の方が参加

私たちは「心豊かに働くをデザインする」をミッションに
EQ(感情知性)をベースとした人事制度構築、人材・組織開発、
多様性推進(D&I, DEI)などを、すでに100組織以上にご提供しています。
ワークショップ毎にフォローレターなどを作成し、毎回の機会では
質問ができなかった参加者からのご質問を集め、回答して参りました。

ある日気が付いたのです
参加者のほとんどが組織をリードするリーダー層であり、
同じような悩みやモヤモヤを持たれている方がとても多いことに!
ここから、多様な組織の皆さんからの質問を一つのブログにまとめ、
ワークショップ後も皆さんにご活用いただけるようにいたしました。

ぜひ皆様の日々のモヤモヤの解決に、ヒントに、
お役立ていただけましたら幸いです

■プレスリリース

prtimes.jp



株式会社アイズプラス
代表取締役 / EQトレーナー
池照佳代
& EQ+LAB.スタッフ









Q&As 【コミュニケーション】

Question :

コミュニケーションを仕事の無駄として拒むメンバーがいるのですが、どのようにアプローチすべきでしょうか?仕事はとても出来るのですが、周囲との軋轢が生まれることがあります。

(2024/2 法律事務所)

Answer : 

ご質問ありがとうございます。

コミュニケーションを拒まれてしまうと、チームで仕事を進めるにあたって難しい状況になりますね。 御社の中で、「仕事ができる」の定義の中で、コミュニケーションはどのように位置づけられているでしょうか? もし、仕事の中でコミュニケーションが必ず必要なこと(Must to have)なのか、または、あったほうがいいこと (Better to have)なのか、これを上長からきちんと伝えることが必要です。

仕事の中に取り組んでいただくには、以下も視点として必要です。

・公平性:
私たちは何をモノサシに成果を評価するのか(人事制度や方針の明示)

・公正・透明性:
現在のビジネス環境の中で何を大切にして日々の業務を進めるか

(例:「今期のプランでは顧客の動向をみて○○を強化する」「私達の部門では△△を重点にします。なぜなら今期の優先順位は・・・」など)

・納得性 :
各メンバーが上記を理解し、納得して各自の目標設定ができるようにすること

まずはこれらのコミュニケーションが当人の方と必要かもしれません。 その上で、もし当人がコミュニケーションに対してスキルの不足感があるなら会社としてトレーニングを提供する、コーチングをするなどが選択できるのではないでしょうか。
 
そして同僚/仲間としては、「その方とコミュニケーションがあることが嬉しさや楽しさにつながる」などの一緒 に働くことにへのポジティブな感情を伝えることも、関係性強化につながります。
 
 
(アイズプラス 池照)

Q&As 【e-STAR面談/面接】

Question :

年上の人や自分より経験年数の長い人との1on1のコツがあれば教えてください。

(2024/2 法律事務所)

Answer : 

ご質問ありがとうございます。

自分より年上の方、経験年数の長い方との1on1には恐縮したり緊張したりして しまうとうことでしょうか。今回私たちが学んだ「関係性強化1on1」はいくつかの法則がありました。

  • まず、1on1は「相手を知る」ためのものであり、基本的に話に対して評価や フィードバックをせず反応するだけです
  • 3つの基本的なポイントがあります しる(自分の特性を知り、仕事でなく相手に関心をもつ) きく(相手がテーマを選び、しっかりと聴く) くむ(構造化し、時間を区切って集中して実践する)

緊張や恐縮はありますが、1on1に関しては互いに対等な人間同士として「相 手を知る」ことに集中することをおすすめします。

基本的に相手がテーマを 選択しますので、テーマに困ることはありません(相手が選ばない場合は配 布資料の「上司が選ぶ」をご参考ください)。話がつまってしまたったら e-STARを活用して話の場面をイメージできるような質問をしてみてください。

人生の経験年数に関わらず、自分と違う人生を生きている方の話を聴けるこ とには大きな価値があります。感謝を伝え、相手のストーリーを楽しむ気持 ちで1on1に臨んでください。

 

(アイズプラス 池照)

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e-STARについては、こちらのブログをご覧ください。

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Q&As 【コミュニケーション】

Question :

アサーティブコミュニケーションによって、改善知識が芽生えないのでは?と思っているのですが、コーチングによって相手に意識を持ってもらうことはできますか? 

2023/12 日系ITメーカー)

Answer : 

ご質問ありがとうございます。

「改善知識が芽生えない」ということが少々理解できておりませんが、仮に「業務改善に向けた自律的な提案にならないのでは?」と捉えてお応えさせていただきます。

アサーティブコミュニケーションは、お互いの立場や主張を大切にした自己主張・自己表現のあるコミュニケーション手法です。

“お互いの立場や主張を大切に~”は、あくまで大切にすることであり、甘やかしたり、緩い関係になることではありません。また、アサーティブコミュニケーションは手法であって目的ではありません。

あくまで「ありたい関係をつくる」等が目的であり、そのために選択できる手法です。今回の研修でも「周囲を巻き込むリーダーシップ行動:TEAM」のうち、Assertive(関係をつくる)に効果的な手法の一つとしてご紹介しています。もし、相手を指導や成長を促す立場にあるのであれば、FESを活用し、

前提:

相手に「ありたい姿」や期待していることをしっかりと伝えた上で
Fact:

相手のありたい姿や期待値とのギャップ(本人も明らかに事実と分かるように)を伝え、
Emotion/Express:

自分が感じる想い(例:一緒に成長したいと思っている、何か支援できることがあればしたい、など)相手の感情も聴くこと
Suggest:

成長に向けた提案や改善策(例:○○プログラムで学んではどうか? 先輩の○○さんにチェックしてもらいながら進めよう) 

等でアプローチが可能です。

アサーティブコミュニケーションとコーチングはとても相性が良く、相互に導入することで高い成果が生まれています。

ただし、上司部下間等の関係においては、信頼関係があること、メンバーのありたい姿や到達目標(目指す姿)を把握・共有していること、そして業務に対する基礎的な知識があることが望ましくなります。

もし、基礎的な知識が不足している場合は、コーチングよりもティーチングの分量を増やしす方が成果につながるでしょう。

相手のありたい姿と知識、現在のレベル感を考慮し、最適な手法を選択行動することをお勧めします。

今回は手法をいくつか学びましたが、指導や関係づくりに最も大切なのは、相手を観察し、期待をや感謝を言葉にし、対話することが最も大切だと感じています。

 

(アイズプラス 池照)

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FESについては、こちらのブログをご覧ください。

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Q&As 【e-STAR面談/面接】

Question :

キャリア・新規採用面談時、こちらかの自己開示の方法として、どのような事がありますか?

2023/9 日系製造メーカー 管理職)

Answer : 

ご質問ありがとうございます。

ご紹介した通り、特に採用面接では「訊くことがNGな項目」は以前よりも明確になっています。

線引きとしては、「募集仕事自体に関係のあることか?」です。

募集している仕事特有の事情や他のメンバーの方とのバランスが必要になる場合、こちらから積極的に情報開示をしていく方法が望ましくなります。

例えば、小さなお子さんがいらっしゃる(と予想される)候補者に対して「お子さんは小さいですか?」「お子さんを見る人はいますか?」などは聴くことは避けてください。 

ですが、実際に現場で起きていることを伝えることをします。

例えば子育て中の社員が多く、実際に社員の皆さんが助け合いながら業務を進めている場合は、
 ・子育て中の社員も多いが、皆で助け合いながら調整しあっていること
 ・突発的な休みにも応じられるように○○な仕組みや制度がある
 ・上司も子育てや介護の経験者で、気持ちはよく理解している
 ・それでも、お客様からの要望がある時には皆で話し合って業績達成できるにはどうしたら良いかをチームで決めてもらっている ・・・などと紹介します。

もちろん、現場の上司としてどう感じているかを開示していただくことも有効です。嘘をつくことはできませんが、事実を開示するようにしましょう。そうすることにより、候補者の方から「実は子供がいて、、、」と話がするようになります。

こちらから訊くことはできませんが、相手から話して下さる分には問題はありません。私たちの実際の状況を伝えることにより、候補者も「開示した方がよい」と判断し、一緒に仕事をする上で互いに気持ちよく働ける状況にしていくことが目的です。

面談の場合は、少し違ってきます。すでに社員の方であれば「相手の成長」に向けて上司として気持ちを開示していきましょう。感情を開示することで、相手も気持ちを話してくださる傾向が増えてきます。 
  

(アイズプラス 池照)

 

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e-STARについては、こちらのブログをご覧ください。

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Q&As 【e-STAR面談/面接】

Question :

エモーションはどうすれば身につくのでしょうか?

(2023/9 日系製造メーカー 管理職)

Answer : 

ご質問ありがとうございます。

エモーションの部分を鍛えるには、長期間かつ、自律的な意識と行動が必要になります。

同じ仕事をしている人でも、感情はそれぞれ違いがあります。

だからこそ、STARで仕事の話を聴き、そこに対してどんな感情で臨んだのか、どんな感情の変化があったのか、現在はそれをどのように解釈しているかなどを聴き、その人がどんな時にやる気を感じたり、またはやる気を削がれたのかを理解することができます。 
 

エモーションを理解するために、Emotional Intelligence(感情知性)を学ぶこともできます
 ・ 自己認識:自分の感情を理解する(今自分がどんな気持ちでいるか?) 
 ・ 自己マネジメント:自分の感情をマネジメントする(楽しくはないが、楽しむと決めて行動する) 
 ・ 他者理解:他者の感情を理解する(表情や言動などから メンバーの気持ちを知る)
 ・ 他者への働きかけ: ありたい姿に向けて相手に働きかける(成長を促すために、強みを伝えて活かす)

などが感情知性の一例です。感情知性に関しては、弊社でもオウンドメディアやラジオ番組など、様々な方法でお伝えしています。以下をご参考ください。

■EQ+LAB.(EQオウンドメディア)    https://is-pluseq.com/  
■EQを育むラジオ(鎌倉FM【How do you feel?】)   https://www.kamakurafm.co.jp/
■  “    (過去のアーカイブ)  https://is-pluseq.com/podcast/
■池照の書籍『感情マネジメント』でもEQをお伝えしています
  https://www.diamond.co.jp/book/9784478112342.html

 

(アイズプラス 池照)

 

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e-STARについては、こちらのブログをご覧ください。

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Q&As 【1on1】

Question :

既に関係性が悪い状態の場合に1on1がかえって悪い方向になる可能性はないのか疑問がある。 (仕事以外のことは話したくないと思っている部下がいる場合)

(2023/7 A市 管理職)

Answer : 

ご質問ありがとうございます。

関係性が悪いと感じているメンバーとの1on1は気が進まないですね。

■関係性強化1on1では、話すテーマはメンバー(部下)が
テーマシートから選択します。シートでは、
・プライベートなこと
・仕事についてのこと
・キャリアについてのこと
などが選択できるようになっており、この中には仕事のことも
含まれています。つまり、メンバーが選択していただければ
仕事をテーマに、メンバーが話したいことを話していただいてよいのです。

■話の主体はあくまでメンバーにありますので、
もし、対話を継続して話を深堀りしたい時は e-STARを活用しましょう。
e-STARとは→ 

e-STAR面接トレーニング実施しました! - 日々是Is'+ (アイズプラス)

 

■もう一つ、「関係性が悪い」と感じていらっしゃるのは
どんなところからでしょうか?メンバーの表情や態度、話す量の少なさから
感じ取っていらっしゃるかと思います。もしかすると、「関係性の悪さ」は
上司の方の関係性に対する期待値の高さから感じてしまうギャップかもしれません。
関係性をつくる上でできるいくつかをご紹介します。

・「感情」は伝播します。こちらが笑顔でいると相手も笑顔が増えます。
まずは自分自身の表情、話すトーン、言葉の選び方、ポジティブな反応を
しているかなどに気を付けて1on1の時間を過ごしてみてください。
・「感謝」を伝える。普段の仕事ぶり、その方が貢献してくださっていることなど、
感謝を言葉で伝えてから1on1をスタートします。感謝の気持ちはあっても、
なかなか日常のやりとりでは伝わらないものです。1on1の機会を活かし、
伝えてください。人は感謝を伝えることでその方の成果、行動、存在の認知
につながります。

「感謝」の効用につしては、ハーバードビジネスレビューでも
記事がありましたのでご紹介します→

同僚に感謝の気持ちを伝えることは、自分にも相手にも有益である いつ、どのように表現すればよいのか | ビジネススキル|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

 

もちろん、すぐに変化が現われる訳ではないと思います。
ですが、私たちリーダーから変化を起こすことで少しでも関係性をプラスに
していけると確信しています。

 

 

(アイズプラス 池照)