Question :
心理的安全性を高めることばかりを考えると、仲良しグループ化してしまう感じを受けています。心理的安全性を横軸とすると縦軸にくるのは何がベストなのでしょうか。もちろん、心理的安全性が大切なのは理解しています。
(2022/6 日系メーカー 管理職)
Answer :
心理的的安全性を高める目的は、「仲良しグループ」を作ることではなく、ビジョン/目標達成のために健全な議論ができる場をつくり多様な意見を活かして未来を創造していくことです。
よって、心理的安全性を横軸と捉えるなら、縦軸には「ビジョン/目標達成」が位置づけられると考えます。
近い考え方として、「PM理論」があります。
PM理論とは、日本の心理学者 三隅二不二氏が提唱する組織においてのリーダーシップについて述べられた理論です。
リーダーシップの発揮には、2つの行動側面があり、
- 「P行動」とは目標達成のための行動。例えば、「売上目標を達成するために戦略を練る」「目標達成のための計画を立てる」「立てた計画を遂行するために、メンバーに指示を出す」などが該当します。
- 「M行動」とは集団を維持するための行動。「メンバー間の緊張を和らげる」「チームメンバーとのコミュニケーションの場をつくり、親睦を深める」「部下との1on1を強化し、関係性をつくる」など、チーム内のメンバーに対してフォローや気遣いの行動が該当します。
今回の心理的安全性は「M行動」にあたり、集団を維持し関係をつくるための行動と捉えられると思います。
(アイズプラス 池照)